2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧
松濤美術館で「藤田嗣治と愛書都市パリ」を観る。 19世紀末から20世紀の初頭にかけて挿絵本の世界が大きく花開いた。 多くの画家が華麗な本作りを手がけ、愛書家(ビブリオフィル)たちが熱心に収集し、自分好みの表紙をつけて家に飾った。 本展覧会は2部に…
ブッツィの良さは名前が覚えやすいことと、独特の葉の模様だ。 植物らしくない一見ヘビの皮みたいなパターンが根元から葉の先まで延々と続いている。あまり葉数が多くなく、太くてどっしりしたのがゆっくりうねりながら伸びていて、そちらもさらにヘビ感を盛…
通販で本を買うのが好きではない。配達の時間に家にいなければならないことや、馬鹿げた箱の始末にうんざりすること、それに以前書いたように地元の書店を応援すべきだと思うのも一つの理由だ。 今日はモンテーニュのエセーを読みたくなったので、原則にした…
人の意思決定は主に感情が影響し、論理がそれを補強したり検証したりする。 いくら理屈が通った話でも感情が働くー快の報酬につながらなければ人は意思決定しない。物を売るには商品の価値だけでなく、ストーリーが必要なのはそのせいだ。 一方で意思決定さ…
7歳で失明し、15歳で奇跡的に視力を取り戻し読書にふけるようになる。18歳で天涯孤独の身になり、肉体労働者あるいは放浪者として一生の大半を過ごす。ホッファーの生涯はエピソードに富んでいて、それそれ自体が一つの物語のようだ(すばらしい自伝が…
Serge Gainsbourg - Sous le Soleil Exactement あまりにも暑いのでSoul le Soleil Exactementを訳してみた。 ス・ルソレイユ・イグザクトモンと発音する。短いタイトルにス、ソ、ザとサ行がリズム良く入っていて耳に心地よい。ゲンズブールの詩は音がなくて…
なじみのギャラリーで今度、松濤美術館で開催される「古道具、その行き先」という展覧会を紹介された。 いわゆる李朝とか古伊万里でなく、様々な古道具を見立てで美を見つけるという先駆者の方だと聞いてがぜん興味がわき、店主の坂田さんの出されている本を…
仕事を休んで東京都美術館にマウリッツハイス美術館展を見に行った。 こちらに書いたようにあの絵との再開をすごく楽しみにしていたので、上野の公園を歩きながら胸が高鳴るのを感じた。美術館につくと係の人が最後尾は30分待ちと書かれたプラカードを掲げ…
近所の店でTOMSの靴を買った。 キャンバス地で軽く、インソールもアーチの部分に工夫があり歩きやすい。 ここの靴を一足買うと海外の靴のない子供たちに靴が一足プレゼントされる仕組みになっている。One for Oneというこのコンセプトはシンプルで力がある。…
代官山で一番好きな風景の一つ。 どこへ行くのもほとんど徒歩だし、たまに電車に乗る必要がある時は渋谷駅を使う。 8年住んでいて、代官山駅は数えるほどしか使ったことがない。駅に来るのはここのコ珈琲を飲むためだ。 駅前の駐車場にとまった小さなバンと…
チランジア・カプトメデューサをソーキングの後、風にあてて乾かしている。 チランジアはたくさんの種類があるが、大体、熱帯の森林地帯などで樹木などに張り付いて暮らしている。といっても寄生しているわけではなく、根はほとんど発達していない。ただ申…
ウッディ・アレンの映画は恵比寿ガーデンシネマで観るのが毎年の習慣だったが、あそこがなくなってどうも勝手が変わった。あれほど楽しみにしていた新作もなんとなく足を運ぶのが億劫になっていたが、今回は違う。 1920年代のパリのアメリカ人がテーマです…
仕事帰りに三菱一号館で開催中のバーン=ジョーンズ展を観る。 夕方6時以降は割引という粋なはからいの恩恵にあずかり、1000円也を支払う。 パーン=ジョーンズは遅れて来たラファエル前派といってもPRB(Pre-Raphaelite Brotherhood)ではなかったし、画風…
ちょっとした事情があってパリを出なければならなくなった。とりあえずアムステルダムまで行くことにして、気が向いた場所で途中下車でもするかという軽い気分で旅に出た。 デンハーグに降りたのは寝台列車がちょうど朝に着いて少し歩きたかったからだ。近く…